お礼とお詫びのサンキュークッキー

8/28/2018

事の発端は、Amazon.comで買い物をする際、私が送り先の住所を打ち間違えて注文した事でした。住所の間違いはストリートナンバーとストリートのスペルの両方にあったので、それはそもそも存在しない住所で、まず初めにUPSPから「問題があって届けられなかったので、連絡をください。」というメールが来ました。ここで初めて自分のしでかした事に気づいたわけです。間違った住所を送り先に指定した荷物はそれとは別にもう2つあり、それぞれ別の大手運送会社から届く事になっていました。このうちの1つは同様に持ち帰られた旨のメールが届いたので連絡をしてなんとか事態を収拾する事が出来ましたが、問題は残りの1つ。特に連絡も来ないのでトラッキングナンバーで調べてみると、「お届け済み」になっていたんです。いやいや、その住所この世に存在しないんだってば。あたしゃ調べたんですから。どこの誰に届けたって言うのよ。

タイミング悪く丁度主人が出張に出掛けた当日の事で相談する人もいず、運送会社のカスタマーセンターに電話しても申し訳ないが配達済みなのでどうにもならないと言われ、Amazonとメールのやりとりでくたくたになっているところで、知らないナンバーから携帯の留守電にメッセージが入っている事に気がつきました。

それは、誤配送で玄関先に覚えの無い荷物を置いていかれたお宅の方からの電話でした。激しい自己嫌悪ですっかり落ち込んでいた私には眩しいほどの明るく感じの良い声で、「あなたの荷物が間違って我が家に届いています。ラベルに名前と電話番号があったので電話しました。」というものでした。ああ、世の中には親切な人がいるのね。大袈裟ではなく、天使かと思いましたよ。

留守電に気づいたのが土曜日の夜遅かったので、折り返しの電話は翌日しました。日曜日なので、午前中は教会に行っているかもしれないと思いながら何時なら電話しても良いかしらと時計を見ているうちに、ただ時間が経つのを待っているだけならその間にお礼のクッキーを焼こうと思いつきました。

午前中にクッキーを焼き、お昼過ぎに恐る恐る電話をしました。住所を聞くと同じストリート沿いのお宅で、私がスペルを間違えたところは配達の人が正しいスペルに読み間違えてくれていたらしいという事がわかりました。しかしナンバーの方は、私が間違えて書いたものですらない、第3のナンバーでした。なぜそんな事が起こる?



思いがけずご近所に届いているとわかって電話の後すぐに歩いて伺うと、まるで旧知の友人かのような笑顔で迎えてくれました。こうして無事荷物を受け取り、THANKSと印字したクッキーをささやかなお礼とご迷惑をかけたおわびの気持ちとして渡して来ました。自分の住所を書き間違えるなんて本当にお恥ずかしい失敗でしたが、誤配送先の人が笑って許してくれたのが救いでした。良い人でよかった〜。

今回私が改めて実感したのは、アメリカの家には表札がないっていう事です。日本だったら業者さんが住所を見誤っても、明らかに宛名と表札の名前が違っていたらすぐに気がついて、もう一度確認してみようっていう気になるんじゃないかな。以前住んでいた家でもよく隣の家の郵便物が間違えて届く事があり、そんな時は、黙ってそっとお隣のポストに入れ直していました。共働き家庭が多いので日中は家に誰もいないのが普通だと思われているのか、私も荷物を玄関先に置いていかれた事は今までに何回もあります。(チャイムが鳴ってドアを開けたら配達の車が走り去るところで、配達の人と目が合って、あれ?いたの?みたいな顔をされた事も。)この場合は正しい住所に届いているのですが、受け取りのサインっていらないのかな?と思いますよね。まれに今回みたいな問題が起きる可能性があっても、配達の効率を優先させるっていうことなのかな?それとも性善説なの?単におおらかなの?

今回の事は、元はと言えば私の単純ミスが原因なので、運送会社をとやかくいうつもりはありません。全く違う家に荷物を置いて行っちゃった当のお兄さん本人が今朝近所への配達のついでに謝りに寄ってくれたので、恐縮してしまいました。どの運送会社のサービスセンターにもアマゾンにも丁寧な対応をしてもらい、挙句は全く落ち度のない出荷元からも丁寧な問い合わせのメールをもらいました。自分も大変な思いをしたけれど、ほんの少しの気の緩みでいろんな人にご迷惑をおかけする事態になって、ほんと、反省しきりの週末でした。


選抜メンバーから外れたちょっぴり不細工な出来のクッキーは、私の胃袋へ。なんだかしょっぱい味がしたような。


急に思いついたのでかわいいラッピングの用意がなく、食品用の普通のビニール袋に入れてリボンを結んだだけになりましたが、気持ちが伝わったら良いな。

《追記》

荷物が届くのを待ちながらここまで書き上げたところで、まさかと思って玄関のドアを開けたら、今朝正しい住所を伝えて再配送を頼んでいた荷物がいつのまにか届いていました。やっぱり玄関のチャイムは鳴らなかったわね。でも、届いたから、まあいいか。

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