Life

2020年ハンツビルの夏

9/21/2020

平時においてもただでさえ出不精な私は、新型コロナに絶好の口実を得て引きこもりのような生活を満喫していましたが、気がつけば明日は秋分の日。ハンツビルに来て初めての夏が過ぎてしまう前に、この夏を一度総括してみようと思います。

引っ越してすぐの数週間はとにかく雨(しかも次から次へとやって来るサンダーストーム)ばかりで、こんな天気が続くのかと不安でしたが、やはりあれは特別天候の悪い時期だっただけのようで、今は普通に南部の爽やかな気候を満喫しています。

(5月9日、初めて近所をお散歩。)

新型コロナが言われるようになってからは飛行機を使うような旅行は行けなくなったので、3月に予定していた一時帰国も無しとなり、とっても残念でした。(主人の出張が全て無くなったので、私の予定も大幅に変更となりました。)6月にパスポートの更新の為に日帰りでアトランタにドライブしたのが、一番の遠出でありレジャーだったかな。

暑くなって来て気付いたのは、住宅地にも商業施設の駐車場にも大きな道路脇にも、街中いたるところに百日紅の木がとんでもなく多い事でした。ケンタッキーではそんなに見かけなかったと思うので、とても印象的でした。私の背程の小さい物から2階の屋根をはるかに超える大木まで様々で、花の色も白・真紅・薄ピンク・濃ピンクとバラエティ豊かです。うちのサブディビジョンでは、各家に必ず1本以上は何某かの百日紅の木がある感じです。我が家の花は終わってしまっていますが、今もまだ少し花が残っているお宅もあります。6月から咲いていたので、随分長い間楽しませてもらったんだなあと思います。我が家の裏庭にも白い花を咲かせる巨木が2本並んでいます。満開の時は花嫁のベールの様で、とてもキレイでした。そしてまた、盛りが過ぎて風に花びらが舞う時には地面が花びらで覆い尽くされてまさに桜が散る様子とイメージが重なり、日本人が桜の散り際を美しいと思うのと同じようにアメリカ人もこの儚さを美しいと思うのかしらと、誰かに聞いてみたい気がしました。

(7月10日撮影。見上げる程大きな我が家の百日紅。)

(玄関近くには、小さな紅い百日紅も。)

旅行が出来ない代わりと言っては何ですが、8月からは時間を見つけてハンツビル周辺の公園をいろいろ探して出かけています。どこも3密を全く気にしなくて良い人の数でしたし、木陰に入ると風が涼しく感じられる気持ちの良い場所でした。

8月16日、まずは手始めにモンティサーノ州立公園(Monte Sanyo State Park)へ行きました。ハンツビルの街を見下ろす小高い山の上にあります。私達はゲートを入ってすぐの駐車場に車を停めて、BBQの出来る広場や小さな屋外ステージがある辺りを中心にぶらぶら歩いて来ました。山の中を走るサイクリングコースもあるようで、自転車を連ねて走っているグループも見かけました。もちろん、歩きたい人の為にはトレイルもあります。バンガローが建っているエリアもあったので、泊まりがけで自然にどっぷり浸かる事も出来そうです。

 (ただただ広いBBQエリア。)

 (木陰を渡る風が気持ち良かったです。)

(開けた場所から見える風景。何も無い…。)

9月5日は、家からすぐの場所にあるレインボーマウンテン保護地区(Rainbow Mountain Nature Preserve)のトレイルへ。この時は最初から歩く気満々でスニーカーを履いて行きましたよ。面白い地形で飽きずに歩けそうだったのですが、あまり人がいないので、迷子になるのが怖くて途中で引き返しました。面白い形状の岩が多く、ブラタモリに取材に来て欲しいなんて思いながら歩きました。

(バランスロック。結構な巨石が、何故こうなった?)

9月12日は、ハンツビル植物園(Huntsville Botanical Garden)へ。ここはハンツビルでは有名なスポットなので、引っ越し以来ずっと行きたいと思っていた場所でした。季節的にあまり花は多くない時期だったかもしれませんが、気持ちの良い空間をお散歩するという視点から見たら、十分楽しめたと思います。園内にはイーゼルを立てて絵を描いている人が沢山いたので、そんな風にのんびりとした時間を過ごすのも贅沢だなぁと思いました。バタフライハウスは小さいながら沢山の種類の蝶を間近で見られて、とても良かったです。これからも季節毎に訪れて、園内の自然の変化を楽しんでいけたらと思いました。

 (ビジターセンター。)


(噴水のある池には鯉が。)

 (奥に見えるのが、バタフライハウス。)

(蝶の採集が趣味だった義父を思い出します。)

「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、暑さの中でも徐々に秋を感じるようになって来ました。この夏は外出がままならなかったりしていつもとは違う夏だったけれど、少しは季節を楽しめる機会が持てて良かったです。この先も、少しずつでも状況が良くなっていきますように。