リサイクルで作る生真面目ポシェット

7/27/2018

先日母に頼まれてバッグを作ったのを機に、ずっと気になりながら手付かずだったプロジェクトに取り掛かりました。それはバッグのリサイクルです。作り直したいのは、一時期娘が夢中になっていた電動スケボー用のバッグの試作品。それに使ったDカンやナスカンは日本に比べて高価だし試作品だから生地も傷んでいないので、絶対に別の形に生まれ変わらせようと思って、ミシン部屋の片隅に保管してありました。結局今娘の手元には3作目が残っていて、1作目と2作目のバッグがうちに戻って来ています。今回作り直したのは、2作目の、変にデザインに凝って空回りしちゃったっぽいやつです。まずは、糸切りばさみを片手に、解体作業から。

(ナスカン付きのストラップとDカンとタブは、そのまま使います。)

ここまでほどくのに、1時間以上。ここからまだファスナーとバイアステープを外さなきゃ。先は長いぞ。人件費を考えると決して得な事は無いな…。そしてボーっとする頭で考えました。「この布って、模様に上下があるなあ。デザイン、どうしよう?」(この時点でもノープラン。走り出してから考えるタイプなのよね。)

このタイプのファスナーポケット付けは初めてだったのですが、難しそうだと思っていたのになかなかきれいに出来たのが嬉しくて。だから、このポケット部分を使うのだけはマストでした。


 裏を返すとこんな風になっています。娘から電動スケボーのコントローラーを入れるポケットのリクエストがあったので、小さくて浅いポケットを付けていました。

 (before)

まず、羽のように横に飛び出している部分を脇線に沿って真っ直ぐに切り取り、全体を長方形に整えます。半分に折り上げてあるポケット布の周囲の糸を全てほどき一枚布に戻したら、ファスナー口から表に引き出します。それと同じ大きさの布をもう一枚用意します。


その2枚を外表に合わせて周囲を5mm幅で縫ってから、ファスナー口を通して再び裏側に戻し、形を整えてから周囲を5mm強の幅でぐるりと縫います。


ファスナー口を通して再び裏側に戻し、形を整えてから周囲を5mm強の幅でぐるりと縫います。

 (After)

ポケットの深さが実質10cmになりました。これで、だいぶ実用性がアップしたんじゃないかな。

普通のバッグにするには横幅が足りなさそうなので、サイドに更に少し布を縫い足して幅を出すことも考えましたが、今回はこの縦横のサイズを最大限に生かして、縦長ポシェットにすることにしました。測ってみると、縦29cm横23cm。この数字から他のすべてのパーツの大きさを割り出します。

金属のファスナーだと途中で縫ったり切ったりしにくいと思い、日本の100均で買ってあった樹脂ファスナーを切って使いました。でも、後でこれが失敗だったのに気付くことに。とほほ。

(100均でお馴染みの、引き手が3つ付いた切って使えるファスナー。)

20cmx5cmの表布裏布を2枚ずつ切って、ファスナーを挟んでこんなファスナー 口布を作りましたが、ファスナーの先までコイルがあるので、端をファスナー布の方へ折り込んでミシンをかけるのが大変でした。あとでよく考えてみたら、この作り方なら市販の金属ファスナーを使って作っても全く問題無かったですね。いろいろ考え過ぎて、おかしな事をしてしまいました。


他の材料も一緒に並べてみました。

・29cmx23cmの表布裏布が2枚ずつ。その内、表布の1枚にはファスナーポケットが付き、裏布の1枚には高さ14.5cmのポケットが付いています。
・29cmx6cmの側面用の表布裏布が2枚ずつ。
・23cmx6cmの底用の表布裏布が1枚ずつ。


ここからは、組み立て作業です。

まずは、表布裏布それぞれで、本体になる袋を縫います。裏布の底に返し口を縫い残しておくのを忘れないように。

(返し口が、笑っているみたい。)

次に必要なのが、さっき作ったファスナー口布のパーツと、元のバッグから取り外したDカンとタブです。


本体表布にファスナー口布を中表に合わせて、マチ針で留めておきます。


Dカンを通したタブは、半分に折って、本体側面の中央に仮留めします。


表布裏布でそれぞれ作った袋を中表に合わせて、


ピンを打ち直し、


袋の口を、縫い代1.5cmでぐるりと一周縫います。


返し口から表に返して形を整え、返し口をミシンで縫って、裏布を中に収めます。


本体上部とファスナー口布の縫い目をきれいに折って、端ミシンをかけます。この時、マチに付いているタブも一緒にしっかり縫い留めます。


電動スケボー用バッグで使ったストラップをそのまま付け替えて、完成です。


なんとか形にはなったものの、いろいろ不満な点も。まず、大きさです。布にまだ余裕があったのに、マチを出来上がり寸法で4cmしかとらなかったのは、もったいなかったです。ただでさえ横が21cmしかないので、少ししか物が入らない…。せめてもの救いは長財布が横にすっぽり入る事ですが、これも狙ったわけではなく結果オーライです。ファスナー口布の幅ももっとワイドにした方が、口布が生きたと思います。そして、マチが狭いならファスナーをあんなに長くしておく必要もなかったという事に、出来上がって実際にファスナーを開けた時に気付きました。好きなところで切って飾り布を付け直すだけなので、これは簡単に修正出来そうです。あと、せっかく長さが調整できるストラップでしたが、最長に伸ばしてやっとポシェットとして使える長さが確保できる長さなので、本当はもう30cm位長く作り直したいところですが、布を継がないといけないので、こちらはちょっと面倒なことになりそうです。同じ生地で作った第1号の試作品も手元にあるので、それをバラせば材料はあるのですが。う〜ん、とりあえず今日のところはこれで良いことにしよう。

なんだかんだと文句を言いつつも、今まで作ったことのない形がうまく作れたのでちょっと楽しい気分です。特に今回のような脇が開いているファスナー口布の形は、初めての挑戦だったので苦労しましたが、思った通りの仕上がりになったので満足です。それにしても、四角くて随分かっちりした形のバッグになりました。トロピカル柄なのに、なぜか漂う生真面目感。まあ、それも面白いかな。なんにしても、良い勉強になったのは確かです。この方法でまたサイズやデザインを変えてバッグを作ってみたいと思いました。

(「地球の歩き方」は入るけど、雑誌サイズは無理かな〜。)

(ポケットは、携帯が余裕で入る大きさになりました。)

(バッグの口は、こんな感じです。)

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