おしりパンがおしりパンである為に
5/24/2017「ハイジの白パン」とか「おしりパン」と呼ばれる、焼き色があまりついていない柔らかいパンには以前から興味があったのですが、最近日本でおしりの形の顔(!)をした探偵が主人公の「おしりたんてい」という絵本が流行っていると聞いて思い立ち、初めて「おしりパン」を焼いてみる事にしました。探偵の顔がおしりというのもかなり大胆ですが、パンの形としてもかなり謎です。この形と柔らかさから赤ちゃんの可愛いおしりを連想する気持ちは分かるけれど、そもそもこの形にする必然性はあるのか?ハイジのアニメでは、確かにこんな感じでもう少し大きな白いパンをペーターのおばあさんのところに持って行く場面があったような気がしますが、原作でもこんな形の物だと描写されているのかな?
(優しい食感が、朝食にぴったり。)
そんな心の迷いが結果に反映してしまったのか、初めて作った時は、全然思い描く形にはなりませんでした。
成形の時、丸めた生地の真ん中に菜ばしをしっかり下まで押し付けたのですが、焼き上がりでは見事に消失。これでは、最初から丸パンにしたのと変わりありません。ちょっとがっかりです。
でも出来上がりの柔らかさは感動的で、味も申し分ありません。どうせならきちんとした形に作りたいと思い、数日後にもう一度挑戦しました。(正直に言うと、あまりの美味しさとヘンテコな形の証拠隠滅の為に、あっという間に食べちゃいまして。)今度は押し付けた菜ばしを少し前後に動かして、溝の幅を広げました。
2回目は良い感じに出来ました。やはり、切れない程度に強く溝を入れるのが成形のコツっぽいです。ただ単に丸く作って「天使のほっぺパン」としても、フワフワな食感を表すのに全く問題無いのに、なぜこの形でこのネーミングなんでしょうか。「おしりパン」と呼ぶ為だけにこの形にしているなら、ただ単にウケ狙い?それとも、ヨーロッパ辺りで伝統的にこんなパンがあるのかな?名前が先か形が先か、気になるところです。
それにしても最近は歯医者さん通いが続いているので、治療の後などにこの柔らかさは実際本当に助かるし、優しく手を差し伸べられているような気がして癒されます。アニメでハイジの優しさに素直に感動してからウン10年、柔らかな白パンを喜ぶおばあさんの気持ちが分かるようになってしまった事に、軽いショックを受けている私です。
《材料》 8個分
強力粉 250g
砂糖 20g
塩 4g
無塩バター 15g
牛乳 180g
ドライイースト 4g
《作り方》
① ホームベーカリーで生地作り。
② 8等分して丸めてベンチタイム15分。
③ ガス抜きして丸め直しオーブンペーパーを敷いた天板に並べ、真ん中に菜ばしで筋をつける。
菜ばしを下までしっかり押さえつけて、前後に動かして幅も少し拡げておくと形良く出来上がる。
④ ぬれ布巾を被せて暖かい場所で2次発酵35分。
⑤ 上から茶こしで強力粉(分量外)をふる。
⑥ 350℉(180℃)に予熱したオーブンに入れて300℉(150℃)に下げ、18分焼く。
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