スカイラインチリを私流に

12/07/2019

私は今ケンタッキー州最北部のグレーターシンシナティと呼ばれる地域に住んでいます。(シンシナティはオハイオ州にあるので、この説明がいつも難しいです。ケンタッキー・オハイオ・インディアナの3つの州が接している辺りでシンシナティを中心に3つの州にまたがって大きな経済圏が出来ていて、それをGreater Cincinnattiと呼びます。)そして、シンシナティ名物の一つに挙げられるのが、スカイラインチリです。

(友人と行った、近所のスカイラインチリのお店。)

シンシナティっ子自慢のこのチリをまだ食べたことがないと言ったら、アメリカ人の友人がある時ランチに誘ってくれました。ピリッと辛い豆入りのミートソースが特徴で、注文の時にスパゲッティにかけるかホットドッグにかけるかを選びます。ホットドッグを頼むと、小さなドッグパンに茹でたソーセージを挟み、その上にこのミートソースと玉ねぎのみじん切りと、信じられないほど大量のシュレッドされたチェダーチーズが乗って出てきます。普通は一人で大抵3つか4つ食べるものだと言われましたが、彼女がサラダしか頼まなかったので冗談なのか本当なのか判断が出来ず、とりあえず2つだけ注文しました。そしてテーブルに運ばれて来たのは、私の予想を上回るものでした。コニードッグと呼ばれるこのパンはすごく小さいのでアメリカ人には1つでは足りないだろうという事は理解できたのですが、パンが見えなくなるほどのチーズの量は、明らかにおかしいです。「人間って、こんなに大量のチーズを一度に食べて良いのか?」って感じで、マジでビビりました。

(実物の写真がないので、缶詰のパッケージでお許しを。)

チリの缶詰は、その友人からのプレゼントです。比較のために開けたみたら、結構シャビシャビな状態で、具は少量のひき肉だけなのに驚きました。スパゲッティにかける場合は、このくらいの汁気が無いといけないのかもしれないけど、パンにかけたらパンがグチャグチャになりそう。(お店では、ホットドッグを選ぶとソーセージがメインでミートソースは少量なので悲惨な事にはならないのだと思います。スパゲッティを選ぶと、パスタがソースの中で泳ぐくらいソースをひたひたにかけ、その上で表面が見えなくなるほどチーズを山盛りにされるようです。)


見た目のインパクトは大きかったですが、チリも豆もチーズも好きなので、お味の方はすっかり気に入りました。実際に店舗で食べたのはこの一回だけなのですが、舌の記憶を頼りに家で真似っこして作る時は、エッセンスだけは残して私流に工夫しています。

《私流ポイント》

1)  ホットドッグ用のパンは日本サイズにして、一人1食1つに。
2)  ミートソースには、豆のほかに玉ねぎ・人参・ピーマンなど、野菜をたっぷり入れる。
3)   ソーセージは省略。ミートソースだけで十分な満足感が。
4)  チーズは少なめにして、カロリー減。

まずは、日本サイズのドッグパンを焼くところから。


いつも作るお手製ミートソースに、キドニービーンとスカイラインチリ特製のホットソースを加えたら、お手軽にそれらしきチリミートソースが出来上がります。パンに汁気が染み過ぎない様に、少し煮詰め気味にすると後の扱いが楽だと思います。

 (ホットソースも友人からのプレゼント。)

パンに豆入りミートソースをたっぷり挟み、チェダーチーズを乗せて、オーブントースターでチーズが溶けるまで軽く焼いて、パセリを振って出来上がりです。私は焼いた方が好きですが、焼かなければ、よりスカイラインチリ風になりますね。


 本家の缶入りソースに比べると、自家製ソースは具沢山で煮詰め過ぎの感がありますが、おいしいので良しとします。

この日の朝食は、スカイラインチリドックもどきと野菜サラダにスムージーと紅茶。


今気がついたんだけど、ソーセージを抜いた時点でホットドッグじゃなくなってますね。「もどき」とも言えない「別物」になっていますが、そこを含めて「私流」という事で、ご了承ください。

もちろん食パンでもいけます。

(この日は、チェダーチーズとモッツァレラチーズのミックスで。)

私をスカイラインチリに誘ってくれた友人は、この夏に転職して日本に引っ越してしまいました。もしホームシックにかかっているとしたら、これが食べたいと思っているかもしれませんね。それとも、日本で手に入る材料で似たものを作っているかしら。

メキシコ料理ではないけれど、メキシカンが好きな人ならみんな好きな味だと思います。豆入りチリミートソースは、パンに挟むだけでなくクラッカーに乗せて食べても美味しいですよ。我が家では、一度にたくさん作ってもすぐになくなっちゃいます。(あ、私がちょこちょこつまみ食いするからか。)簡単なので、よろしかったら試してみて下さい。

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