御所車柄のポシェット

3/24/2024

 以前袋帯からティーマットとコースターを作った時の残布で、ポシェットを作りました。この御所車柄がとても気に入ったので、なるべく全て使い切りたいと思っています。いつもの通り、ポシェットはファスナーで上がしっかり閉まる形にしました。ただ、今回は、ファスナーが外に逃げるタイプのデザインにしてみましたよ。



思っていたよりファスナーが長く外に出ちゃったので、中に入れちゃった形で使おうかな。

(しっぽ?を中に入れても大丈夫。)


というわけで、早速作った様子をお届けしましょう。




帯のタレのところを使いました。帯の端は8cm程内側に折り込んで始末されていたのですが、そこには「純金箔 横段能衣紋」と文字が織られていました。帯として使われていた時には誰の目にも触れる筈の無かったこういう文字が表に出たら面白いと思い、文字を見せたまま使うことにしました。

(金糸で文字が織られていました。)

素敵な御所車の刺繍の裏側には色糸がモシャモシャと沢山渡っています。作業中に引っ掛けないように、裏面全体に薄手の接着芯を貼りました。ティーマットやコースターを作った時はハサミで糸を切ってボリュームを調整したんだけど、切り過ぎて表から抜けちゃう可能性があるんじゃないかと心配だったので、接着芯で固めちゃうこの方法の方が安心でした。

(持っている中で一番薄い接着芯を貼りました。)

着物を着る時、帯の胴巻きの部分は幅を半分に折って巻くので、古い物ほど折山に折り癖がついていたり変色したりしている物も多いです。今回使った帯も、頑張ってアイロンを掛けてもどうしても折山の跡が強く残っていました。元々帯の無地部分を使っていて表側の派手な刺繍の絵柄と差があるなあと思っていたので、折り線の上に模様のある生地を縫い付けて折り線を隠すことにしました。

(コースター用の生地を切った残布から帯状にカット。)

横段のひと模様を利用しました。模様の幅でカットして、上下1cmずつ裏に折ってアイロンで押さえてから折り線の上に置いて、端ミシンをかけました。


(上手く隠せました。)

今回はファスナーの端にも布を付けて、バックの外に出す形にしました。

(これも帯の無地部分の布です。)

こんな感じで、きれいに付きました。


ファスナーを付けます。ファスナーの開き止まりの方の端は、布端から3cmくらいのところから徐々に外に逃すように縫いました。


Dカンのタブは家にあった古い合皮のテープで作りましたが、劣化していて貼り合わせてあった筈の糊が剥がれて来ていたので、テープの両端にミシンをかけて補修してから使いました。

(貼り合わせてあったところが離れていました。)

タブはこんな感じに作りました。


マチは4cmとりました。


返し口からひっくり返して、形を整えたら返し口をミシンで縫い閉じて、中に戻します。


完成しました。

(ファスナーを格納もできます。)

私が作るポシェットは基本的に、長材布・ハンカチ・車の鍵が入ればOK、と思っています。このバックも、大きさ的にも合格ですね。


黒いシンプルな服に合わせると刺繍が映えるかな、と思います。




《御報告》



同じ御所車柄の帯から作っていたコースターは、予定通り6枚完成して実際に使用中です。金糸の輝きも上品で、かなり気に入っています。大事に使いたいと思っています。

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