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Sewing

ファーのショルダーバッグをもう一つ

3/19/2025

 Sちゃんに作ったファーのショルダーバッグを見たSちゃんの妹のMちゃんから、同じファーで一回り小さいバッグを作って欲しいと頼まれました。残布をチェックしたところ十分に作れそうだったので、請け負いました。それこそ春になる前(春分の日の前)に渡したかったので、超特急で仕上げましたよ。内布をゆっくり選ぶ時間が惜しかったので、手持ちの布の中から合いそうな物を何種類か私が選んで写真を撮ってMちゃんにLINEで送って、Mちゃん自身に選んでもらいました。


(完成品。ちょっと下膨れな形です。)

Mちゃんに送った写真は、これ。下のグレーのファーが本体表に使った物です。上に乗せた7種類の布が、私が考えた内布の候補です。Mちゃんは、赤のチェックを選びました。とっても若々しくて可愛いと思います。



Sちゃんに作ったバッグの本体には普通の30cmの玉付きファスナーを使いましたが、引き手が少し小さくてつまみ難いかもと思って、今回は大きめの平たい引き手のついた長いコイルファスナーを30cm切って使いました。ファスナーの横の布の幅も、数ミリ太い気がしました。


バッグの内側には、Sちゃんのバッグと同じ20cmの玉付きファスナーを使ってファスナーポケットを作りました。


ファスナーポケット用のポケット布は、黒の無地を使いました。


内布とポケット布を中表に合わせて、チャコペンで22cm x1cmの四角をポケット用の布の上から3cmのところに描きます。ポケット位置は、出来上がった時に本体のファスナーから10cm位下なら良いかなと思って、適当に決めてあります。どちらかと言えば、内布のチェック模様に合わせて、位置決めしました。


チャコで引いた線の上をミシンで縫って、幅の中央に切り込みを入れます。両端1cm位は、角に向かってYの字にカットします。


穴にポケット布を押し込んで、アイロンで窓を綺麗な四角に整えます。

(内布は裏面、ポケット布は表面が上の状態です。)

(表から見ると、こうなっています。)

この窓の後ろに20cmのファスナーを置いて、窓の周囲をぐるりと一周縫って、ファスナーを付けます。


裏から見ると、こんな状態になります。

縦に長いポケット布を下から持ち上げて半分に折ります。底以外の3辺を縫い代1cmで縫います。


これで、ファスナーポケットが付きました。

(裏から見たファスナーポケット。)

(表から見ると、こんな感じです。)

もう一つの内布には、普通のポケットを付けました。ポケット布を半分に折って、返し口を縫い残して3辺を縫って、角を落として、返し口からひっくり返してアイロンで形を整えて、ポケット口になる辺(返し口の無い方の長辺)に強度の為に2本ステッチをかけて、部品としてのポケットは完成。これを、内布の表面に返し口を閉じながら(ポケットの底ね)ミシンで縫い留めます。


今回は仕切りは付けず、大きな一つのポケットにしました。


さて、ここまで来たら、後は組み立てるだけです。今回、裁断の都合上、本体のファスナー口にあたるところがファーの切りっ放しになっていたので、ファスナーを付けるのに布の端が見え難いかなと思ったので、この辺だけ大きな針目でジグザグミシンをかけておきました。

(上は切りっ放し、下はジグザグミシンをかけた布端。)

Dカンを付けたタグも、用意します。


これで、全ての部品が揃いました。後は、いつも作る小さなポーチと、作り方は変わりません。


バッグ口のファスナーから2cm程下にDカンのタブを挟む事を忘れずに。マチは8cmとりました。


内布の底に開けておいた返し口からひっくり返して、形を整え、返し口をミシンで縫い閉じます。


内布を本体の中に戻して、形を整えたら、出来上がりです。


バッグ口のファスナーを開けると、バッグの中にもファスナーポケットが。これは、整理しやすいでしょ。


反対の面には、普通のポケット。こっちのポケットは、アクセスし易さが売りです。


ショルダー紐は自前の物があるとの事だったので、Mちゃんにはこの状態で渡しました。Sちゃんのバッグより、深さを5cm控えて、形を少し下膨れっぽく作ってみました。仲良し姉妹で同じ素材の一見そっくりなバッグで、差別化できたかちょっと心配です。でも、もう時期が時期だけに、今年に限らず末長く愛用してもらえたら嬉しいです。

Sewing

冬の終わりのショルダーバッグ

3/10/2025

昨シーズンのうちに姪っ子のSちゃんから託されていたグレーのフェイクファーがあったのですが、やっと最近「この冬が終わる前に、あのフェイクファーでショルダーバッグを作って。」と注文が入りました。以前作った、バック口をマグネットで留める形のショルダーバッグをずっと愛用してくれていたそうですが、今度は同じ位の大きさでファスナーで完全に閉まる形にして欲しいというご要望です。何でも入る大き目ショルダーが気に入ってくれていると、嬉しい事を言ってくれる可愛い姪っ子ちゃん。ストラップは自分の物を付けるから、バッグ本体にDカンだけ付けておいてくれれば良いとの事。作る側にとって、こういう具体的な注文が一番ありがたいのよ。おばさんが、張り切って作ってしんぜよう。

(完成品をSちゃんにお届け。)

表生地は先に預かっていたファーだとして内布はどうしようかと悩んでいたところ、ユザワヤで楽譜柄のカットクロスを見つけました。Sちゃんは大学で音楽(ピアノ)を専攻していたので、これならファスナーを開けて中を覗くたびに気分が上がるんじゃないかと思って、内布はこのピンクの楽譜柄に決めました。

(預かっていたファー。)

バッグの仕様としては、ファスナー付きのポケットが欲しいとの事でした。楽譜柄の布だけでは足りなかったので、ポケットには手持ちのピンクの無地のダンガリーを使いました。型紙は私のオリジナルですが、作っていくうちに色々変更したりしたので正確なところが分からなくなってしまったので、今回型紙は省略します。バッグ口に使ったファスナーは30cm、ファスナーポケットに使ったファスナーは20cm、バッグの出来上がり寸法は、横が約30cm、縦が約35cm、マチが約8cmです。

まずは、ファスナーポケットを作っていくよ。

(ファスナー窓の周囲を四角に縫って、中央をカット。)

(スリットからポケット布を裏側に出して、アイロン。)

(裏からファスナーを当てて、周囲を縫い留め。)

(裏ね。ポケット布を半分に折り返して、待ち針。)

(ポケット布のサイドと上辺を縫う。)

(ファスナーポケットの出来上がり。)

(ファスナーポケット付き内布の全容。)

もう片方には、出し入れが簡単な普通のポケットも付けました。

(普通のポケットは中央に仕切りを入れました。)

ファーは一年近く折られたままだったので、折り跡が強く残っていましたが、時間が経てば目立たなくなると思います。

(本体表生地も内布と同じ大きさで2枚カット。)

ここまで出来れば、あとはいつものファスナーポーチを作るのと同じ要領です。


あ、Dカンを付けたタブを挟むのをお忘れなく。

(合皮のテープにDカンを通してタブを作る。)

(ファスナーから2cm位下にタブを挟んで脇縫い。)

(底マチを縫う。)

(内布の底に返し口を残して、縫う。)

(表に返して、返し口を縫い閉じる。)

内布を表布本体の中に戻して、形を整えたら、出来上がりです。


バッグの口がファスナーでしっかり閉じるので、(そんな事しないとは思うけど)多少振り回しても荷物が飛び出す事は無いはずです。どうぞアクティブにお使い下さいませ。バッグを渡せたのは、2月22日。ギリ、暖かくなる前に渡せて良かった〜。